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 ▼配管内の残液パージについて  新米配管太郎 08/6/1(日) 10:45
   ┗Re:配管内の残液パージについて  こてつ 08/6/2(月) 11:15
      ┣Re:配管内の残液パージについて  つなぎの水道屋 08/6/2(月) 19:33
      ┃  ┣Re:配管内の残液パージについて  新米配管太郎 08/6/2(月) 20:52
      ┃  ┗Re:配管内の残液パージについて  こてつ 08/6/3(火) 12:32
      ┃     ┣Re:配管内の残液パージについて  鉄人60号 08/6/3(火) 14:39
      ┃     ┃  ┗Re:配管内の残液パージについて  こてつ 08/6/3(火) 16:23
      ┃     ┗Re:配管内の残液パージについて  つなぎの水道屋 08/6/3(火) 19:42
      ┗Re:配管内の残液パージについて  新米配管太郎 08/6/2(月) 20:40

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 ■題名 : 配管内の残液パージについて
 ■名前 : 新米配管太郎
 ■日付 : 08/6/1(日) 10:45
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   はじめて投稿します。
私は配管設計会社に勤務(約2年)する者です。

いま私が担当している工事は、
『Aタンクの液体(水と同等)を、約100m離れたBタンクへ、ポンプで移送する』といった内容です。
Bタンクの手前には流量計を設置し、設定積算値に達するとポンプとバルブを閉めます。
しかし、ポンプを止めた後でも約100mの配管内(50A)には液が充満している状態なので、ポンプの2次側から3kgf/cm2の窒素で残液をBタンクへ向けてパージし、配管内を空にします。

ある日、顧客からの質問で、
『ポンプの吐出圧(液体圧)よりも、窒素(気体圧)の圧力のほうが大きいから、残液の流速(m/s)に気をつけて!』と言われました。
私は同じ圧力なので、どちらも一緒と思いましたが即答できず、課題を持ち帰りました。

やはり同じ圧力でも、気体のほうが液体よりも力が大きいのでしょうか。
ちなみに主な設計仕様は、
 @ポンプ吐出流量 :12m3/h
 Aポンプ揚程 :30m
 B管内流速 :2m/s以下
 C流体密度 :約1000kg/m3
 D流体粘度 :約1 cP

皆様どうか、宜しくお願い致します。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:配管内の残液パージについて  ■名前 : こてつ  ■日付 : 08/6/2(月) 11:15  -------------------------------------------------------------------------
   N2パージとかエアパージはやはり建築設備ではなく、プラント設備の範疇なのでアドバイスは難しいですが、単純に考えてポンプの能力である30mは液体の圧力損失・静水頭を元に決定されたものであり、これを窒素に置き換えた場合、パージ開始直後(液体が配管に充満している状態)から、液体が搬送(窒素への置換)により少なくなるにつれ、圧損と静水頭がどんどん少なくなっていき流速が速くなっていくということではないでしょうか。

>やはり同じ圧力でも、気体のほうが液体よりも力が大きいのでしょうか。

については、エアテストは水圧テストの3倍という通説(都市伝説?)があります。これについては何が何の3倍かもよくわからず、どこが出典元かも不明で、過去ログでも結論が出ていません。(検出感度、圧縮度、などなど)

フォト会議室でつなぎの水道屋さんがいろいろ精力的に実験して下さっています。

なお、こと圧力に関してですが、私は同圧であれば気体と液体でかかる圧力は同じだと思います。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:配管内の残液パージについて  ■名前 : つなぎの水道屋  ■日付 : 08/6/2(月) 19:33  -------------------------------------------------------------------------
   >こと圧力に関してですが、私は同圧であれば気体と液体でかかる圧力は同じだと思います。

http://www.setsubi-forum.jp/cgi-bin/c-board/data/all/log/tree_152.htm#537

みっちゃんさんが、仰っていた、この文章が、一番説得力があると思います。なので、こてつさんと同じく、圧については、私も同じだと思います。

>圧縮度、などなど

 私、過去ログや周りの方の話を聞くと8割以上の方が、3kg/cm2g(0.3MPa)で9Kg/cm2g(0.9MPa)で3倍といはれます。なので、空圧0.3MPa時は、水圧0.9MPaの水の体積を3倍(勘違い?)圧縮していると思うので「0.3MPa時のエアは水の3倍の体積を圧縮している」という、話が、「圧が3倍」と言う事にすり替わったのではないかと思います。
 圧縮度については、私の感覚で、書きました。「水は、圧縮されず、エアは圧縮されるので」紛らわしい表現すいませんでした。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:配管内の残液パージについて  ■名前 : 新米配管太郎  ■日付 : 08/6/2(月) 20:52  -------------------------------------------------------------------------
   つなぎの水道屋様

早速のご回答、ありがとうございます。
みっちゃんさんの文章を拝見しましたが、確かに良く分かりました。
こてつさんも言われてましたが、やはり”圧力”は水でも空気でも同じなんですね。
私自身、かなりの勉強不足であると実感した次第です。
ありがとうございました。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:配管内の残液パージについて  ■名前 : こてつ  ■日付 : 08/6/3(火) 12:32  -------------------------------------------------------------------------
   つなぎの水道屋さんこんにちは。

フォト会議室につなぎの水道屋さんが実験のスレを上げたときから、この件についてしばらく考え込んでいました。

最初は分子の大きさから検出感度が3倍(?)の説が有力とお思いましたが、水の分子の大きさと窒素分子の大きさはさほど変わらないことがわかりました。

Mr.インクレディブルさんが水クラスターについて書かれていますが、これについてはまったくわかりませんでした。
http://www.setsubi-forum.jp/cgi-bin/c-board/data/construction/log/tree_595.htm#3112

>圧縮度については、私の感覚で、書きました。
とのことですが、圧縮度(圧縮率)は私も前から考えていたことです。
でも気体の圧力と体積の関係はPV=nRTしか知らなかったので、「3倍」の説明(仮説)にはいたりませんでした。

ところで今日、こんな資料をみつけました。

水の物理的性質
http://www.index-press.co.jp/books/excel/excel-06.pdf

この資料の5ページの空気の圧力と体積の計算が出ています。

この計算例は2気圧(2kg/cm2)なので、これを給水管の標準的な試験圧7.5Kにして計算すると、

圧力Pと密度ρ‘の関係は(P/ρ‘)^k=const
k=1.4より(ρ‘2/ρ‘1)^1.4=7.5
ρ‘1=1.205kg/m3
ρ‘2=7.5^0.714×1.205=5.079
体積は1.205/5.079=0.237・・・だいぶ近づいてきました。

同様に5Kにて計算すると(計算略)
体積は1.205/3.802=0.316・・・ほぼ3倍(あ〜ら不思議)

これにて「3倍」の仮設は以下とします。

給水管の設計圧力5Kにおいて、空気圧試験を行った場合、試験空気の容積(大気圧換算)は同様の水圧試験における水の容積のほぼ3倍となる。

(う〜ん、ホンマカイナ、半信半疑です)

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:配管内の残液パージについて  ■名前 : 鉄人60号  ■日付 : 08/6/3(火) 14:39  -------------------------------------------------------------------------
   ピント外れかも知れませんが一言

配管漏れ試験の圧力は、エアーに比べ水を高くしなければならない理由ですが、
やはり粘性や表面張力の差だと思います。
こんな資料がありました。(3)を参照下さい。

http://www.cosmo-k.co.jp/tec/ltinfo03.htm

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:配管内の残液パージについて  ■名前 : こてつ  ■日付 : 08/6/3(火) 16:23  -------------------------------------------------------------------------
   鉄人さん返信ありがとうございます。
ご紹介の資料、読ませていただきました。

(3)気体と液体の漏れ量比の(2) 気体と液体の洩れ量比を求める理論式に0.5MPaを入れて計算してみました。

結果、温度20℃で液体洩れ量/エア洩れ量=0.0052(192倍)でした。
これはこれで非常に参考になります。

つなぎの水道屋さんの実験も私のつたない計算も「空気圧が水圧の3倍」という俗説の根拠付け(後付け)の検証をしているもので、3倍の答えを試行錯誤して探しているわけです。

また、この話は耐圧試験での話で、漏洩試験(気密試験)での話ではないものとして書いています。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:配管内の残液パージについて  ■名前 : つなぎの水道屋  ■日付 : 08/6/3(火) 19:42  -------------------------------------------------------------------------
    こてつさん、返信ありがとうございます。

>・・・仮設は以下とします。
>給水管の設計圧力5Kにおいて、空気圧試験を行った場合、試験空気の容積(大気圧換算)は同様の水圧試験における水の容積のほぼ3倍となる。

私、計算等出来ないものなので、単純に大気圧換算なしで気圧0(気圧0の体積は確認していません)から

http://www.tennoji-h.oku.ed.jp/tennoji/oka/2005/05ko3-09.html

上記の6 気体の体積の変化(1)ボイルの法則 の記載からと3kg/cm2gが多く用いられるので、3kg/cm2gは、体積3倍と書いてみました。

あと、私、現場員なので、その視点や感覚で書いてみます。
 溶接については、圧がかかっている状態で、補修した事が何度かありますが、(65A〜350A)エア0.3MPaよりも水0.2MPaや満水の方が補修しづらいように感じました。
 ネジについては、20A以下の配管ですが、シールテープを使用するので、あまり同圧で違いを感じることは、ありませんでした。


 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:配管内の残液パージについて  ■名前 : 新米配管太郎  ■日付 : 08/6/2(月) 20:40  -------------------------------------------------------------------------
   こてつ様

早速のご回答、ありがとうございます。
おっしゃる通り、建築設備では無くプラント設備です。

>パージ開始直後(液体が配管に充満している状態)から、液体が搬送(窒素への置換)により少なくなるにつれ、圧損と静水頭がどんどん少なくなっていき流速が速くなっていくということではないでしょうか。
 ⇒その通りですね。流量が少なくなるにつれて圧損が減少し、流速が増すのは理解しました。

エアテストの件については早速調べてみます。
ありがとうございました。

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