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 ▼往き還りヘッダのバイパスについて2  kF 09/6/5(金) 14:45
   ┗Re:往き還りヘッダのバイパスについて2  ハカタドンタ君 09/6/5(金) 23:57
      ┗Re:往き還りヘッダのバイパスについて2  kF 09/6/6(土) 9:45

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 ■題名 : 往き還りヘッダのバイパスについて2
 ■名前 : kF
 ■日付 : 09/6/5(金) 14:45
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   いつも参考にさせていただいています。
ハカタドンタ君に題名の件で、いろいろな有益な情報をいただいています。
返信を出しているのですが、2回とも消えてしまっていますので、新規の題名を立てました。そういう事情で、返信が遅れてしまったことをお詫びいたします。
(なぜ、削除されるのか教えていただけないでしょうか?)

1)圧力検出は、2次ポンプの1次側にある往きヘッダです。この往き還りヘッダ間の圧力を検出しています。ここの2方弁が開になるのは1,2次ポンプ共に最低周波数になり、かつ負荷であるAHU開度が小さい場合のみです。この場合は、冷水圧力が上昇して、逃げるところがありませんので往き還り間2方弁が開方向になります。

2)2次ポンプの周波数制御は流量計を利用した擬似端末圧制御ではなくて、全ての2方弁開度を検出して、必ず最大開度の2方弁が存在するような制御です。
このために2次ポンプの動力は常に最小動力で運転します。

3)流体機械の場合、台数制御で1台だけインバータの場合にはご指摘のようになり、省エネにはなりません。そのために常に1台のインバータで複数台のポンプを運転するようにしています。恥ずかしながら、このようなことに気づいてのは、つい1年くらい前です。
ファン・ポンプは2乗低減負荷ですので、5Hz程度で運転してもモータ過熱の問題はありません。インバータメーカの取説でも速度とトルクの曲線があります。2乗低減負荷の場合は、常にこの曲線以下です。

4)変流量にする場合、メーカに最低流量を確認しています。通常は50%であり、何も変更しないで保障できる範囲は、40%とのことで承認してもらっています。
メーカからの制限事項は、冷水、冷却水流量の時間変化率のみです。通常流量製制御の
積分時間は分単位ですので、問題にはならないレベルです。

5)冷凍機の効率の件で、入口温度と言うのは冷凍機の入口冷水温度すなわち還りヘッダ冷水温度に近い値です。表現がまずくて申し訳ありません。
冷凍機COPは総合COP=冷凍機出力/(冷凍機入力+1次ポンプ+冷却水ポンプ+冷却ファン動力)で評価しています。
ターボの場合やはり80%以上くらいが最大COPに近いのではないかと思っています。

私の設備運転の経験から得たものは、上記の通りです。
有益な提案がありましたら、ぜひお願いします。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:往き還りヘッダのバイパスについて2  ■名前 : ハカタドンタ君  ■日付 : 09/6/5(金) 23:57  -------------------------------------------------------------------------
   KFさんこんばんわ。かきこの時間がなくて返事がおくれました。
1)の件ですが、一次、二次ポンプを直列につないで、出口圧力でインバーターによる変流量制御をかけているのですか?。(一次、二次ポンプ共?)
変流量の冷凍機(ターボ、冷温水発生機共)は自身で、入口水温と流量で冷房能力を計算して出口水温が設定温度になるように冷却しています。たとえば冷水温度を12℃→7℃で冷凍機を設定した場合、入口水温が12℃からずれると、出口水温が7℃になるように冷房能力を調整し、流量を変更する信号を出します。つまり、冷凍機が自ら流量を決めます。したがって外からの圧力信号による流量の変更は冷凍機によくないのではと書いたのです。冷凍機の制御に任すなら、やはり一次往きヘッダーと還りヘッダー間に抵抗の少ない、制御弁のないバイパス管を設ける方が理にかなっています。こうすれば負荷の少ないときは、冷凍機自体が水量も絞っていきますから。また、ヘッダー間にほとんど差圧がありませんから一次ポンプの揚程も冷凍機の抵抗程度ですみます。(圧力差をつけて流すより省エネです。)
2)については『最大開度の2方弁が存在する制御』の意味がわからないのですが。また、二方弁の開度検出はどういうふうにやるのですか?。また、イコールパーセンテージ特性の弁は、開度と水量は比例しませんが。
3)この件については私が浦島太郎でした。うん十年前のはなしでした。
4)は1)とダブルので。
5)につては、どこのメーカーの冷凍機の性能曲線でもいいですから、眺めてみてください。冷凍能力と消費電力は入口水温に関係なく、出口水温と流量で決まっていると思いますが。理由は、12→7℃の場合と10→7℃の場合、同じ冷凍能力でくらべれば水量が10→7℃の方が多くなりますよね。冷媒蒸発温度との対数平均温度差は、当然12→7℃の方が大きくなるので蒸発温度が上がって効率が良くなるはずですが、水量が10→7℃の方が多いので蒸発器の水速が上がり、水側熱伝達率が良くなるため、温度差が小さくて済むのです。だから、冷媒蒸発温度はほとんど変わらず、したがって冷凍機効率も変わらないのです。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:往き還りヘッダのバイパスについて2  ■名前 : kF  ■日付 : 09/6/6(土) 9:45  -------------------------------------------------------------------------
   ハカタドンタ君 返信ありがとうございます。
空調関係に関与するようになったのは、最近のことで的はずれもあるとおもいますがよろしくお願いします。

1)1次ポンプは、還りヘッダから冷凍機の入口に設置。基本的に5度の温度差になるように変流量制御します。冷凍機からの冷水は、往きヘッダに行って、そこに2次ポンプがあり、2次ポンプも変流量制御です。冷水系統で見ると、直列に接続されたのと同じになるかと思います。
冷凍機には、流量を調整するように機能はありません(最新のインバータターボ)。
1次ポンプは、外部による圧力制御ではなく7-12度の温度をとるように流量制御します。そのために、往きヘッダから還りヘッダにバイパスして温度差を小さくするような冷水を流したくありません。またヘッダ間で冷水が流れるのは、最低水量になり冷水の行き場が無くなった場合のみであり、圧力差を越えて流す以外に無いと思います(非常時処置に相当)。

2)私はもともと産業機械の制御をやっていたので、基本的な考え方として、全てのAHUをインバータ付きポンプで、独立に制御すると発想します。しかし設置費用、ポンプ設置場所の制約で空調メーカから、2方弁を推奨されました。
2方弁では、AHU出口温度が一定になるように開度変化しています。この制御を行いながら、2方弁開度が80〜90%近くになるように2次ポンプの周波数を可変します。2方弁開度にはフィードバック信号が付いていますので、その信号で開度検出します。(温度・流量制御は低速度制御ですので、このような制御が可能です。)

3)5)の件に付いてはおっしゃるとおりで、十分に理解しています。
ハカタドンタ君の考えは、出口冷水温度7℃固定で考えていると思います。
省エネのために、出口冷水温度も可変させています。負荷状態、冷水流量等を判断して、冷水出口温度も7~12℃の範囲で可変しています。当然ながらターボ冷凍の外乱にならないように10分以上の時間を確保しています。
また、総合COPを最大にする目的から、外気温度、湿度を検出してこれから湿球温度を求めます。これを基本にして、冷却水ポンプ、冷却塔ファンの回転も常時変化させています。従来は人が季節ごとに変更していたと思いますが、ターボ冷凍機の高応答性を考慮して、できる範囲で自動化しています。

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