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 ▼蒸気のCV値について  KENSAN 03/10/31(金) 19:07
   ┣Re:蒸気のCV値について  おおつ 03/11/1(土) 3:06
   ┣Re:蒸気のCV値について  六馬身 03/11/2(日) 12:14
   ┗ありがとうございました。  KENSAN 03/11/8(土) 9:25

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 ■題名 : 蒸気のCV値について
 ■名前 : KENSAN
 ■日付 : 03/10/31(金) 19:07
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   蒸気配管経路に単座2方弁を取り付ける必要があり、CV値を計算しようと
テキストやカタログを引っ張り出して見ていたのですが、見るものによって
計算式が違い、どれで計算すればいいかわかりません。
また、K=1+0.0013×(過熱蒸気温度−飽和蒸気温度)とあり、飽和蒸気温度は
わかるのですが、過熱蒸気温度が何なのかわかりません。
是非とも御教授ください。
ちなみに、蒸気流量820kg/h、1次側圧力0.78MPaです。
よろしくお願いします。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:蒸気のCV値について  ■名前 : おおつ  ■日付 : 03/11/1(土) 3:06  -------------------------------------------------------------------------
   >蒸気配管経路に単座2方弁を取り付ける必要があり、CV値を計算しようと
>テキストやカタログを引っ張り出して見ていたのですが、見るものによって
>計算式が違い、どれで計算すればいいかわかりません。
>また、K=1+0.0013×(過熱蒸気温度−飽和蒸気温度)とあり、飽和蒸気温度は
>わかるのですが、過熱蒸気温度が何なのかわかりません。
>是非とも御教授ください。
>ちなみに、蒸気流量820kg/h、1次側圧力0.78MPaです。
>よろしくお願いします。

CV値はバルブの型式と開度だけで決まる物ですよ。当該バルブのカタログを
見ると、開度とCVの相関図があるはず。
ちなみに、開度100%全開の時のCV値を定格CVと言います。

一次圧と二次圧、CV値の3つから、流量が計算できます。これは本によって
まちまちってことは無いはずです。

ちなみに、飽和蒸気の場合とそうでない場合、また二次圧が一次圧の半分以下か
半分以上かなどと場合分けがしてあります。
二次圧が一次圧の半分以下だと、音速に達し、二次圧に寄ら無いと思いますが。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:蒸気のCV値について  ■名前 : 六馬身  ■日付 : 03/11/2(日) 12:14  -------------------------------------------------------------------------
   >K=1+0.0013×(過熱蒸気温度−飽和蒸気温度)とあり、飽和蒸気温度は
>わかるのですが、過熱蒸気温度が何なのかわかりません。

説明すると大変です。言葉だけの表現ではとても説明しきれません。
水・水蒸気の性質を理解する必要があります。
簡単にいうと、無視して下さい。
過熱蒸気には、強制的に造るものと、過熱蒸気の領域にあるものの違いが
あります。
蒸気加熱の場合には、過熱蒸気を必要としません。(密度小=比容積大)
熱量計算では、近似的に蒸発潜熱量のみで取り扱っているでしょう。
例えば、過熱度 10℃ の場合
  K=1+0.0013× 10=1.013 ≒ 1
例えば、過熱度 400℃ の場合(蒸気温度 600℃超に冶金の限界があります)
  K=1+0.0013×400=1.520
この位の違いがあるのでしょう。ただし、この式の有効性(精度)は?

>見るものによって、計算式が違い、どれで計算すればいいかわかりません。
>この心掛けが非常に大切です。

自分で計算して、メーカー計算値と照合する。
違いが発見できれば、どちらを信用するかだけ。(責任はどちら側にあるか)
そうなれば、答えも自然にわかるはず。

参考資料としてですが
飽和蒸気表について
 @飽和蒸気のエンタルピー @=A+B
   エンタルピー最大値が 3.0 MPa(234℃)付近にある。
    圧力上昇に伴い飽和水のエンタルピーは大きくなるが、蒸発潜熱は
    小さくなる
   湿り空気線図で使用する式があります。
   飽和蒸気のエンタルピー(50℃位までは有効)
    h” = 2501 + 1.846×t kJ/kg
   湿り空気線図の場合(乾き空気との混合)
    h  = 1.005t +(2501+1.846t)χ
      1.005 は乾き空気の定圧比熱
 A飽和水のエンタルピー
   水の比熱と連動しています。(高温になると比熱が徐々に大きくなります)
   100℃以上では、高温水(圧縮水)の物性値と考えてください。
   蒸気往管内のドレンも高温水です。
 B蒸発潜熱
   徐々に小さくなります。
   (水が水蒸気に分離しやすくなる=分子間距離が大きくなる)
   いずれ零となる。これを臨界と呼びます。

ボイル・シャルルの理論式から実在の気体に対して、状態方程式というものが
あります。有名なものが
 ファン・デア・ワールスの状態方程式 the van der Waals equation
   Jonanes Diderik Van.der.Waals (蘭1837〜1923)
分子間距離等の研究をしていましたで、化学の世界では
ファン・デア・ワールス半径やファン・デア・ワールス力というものが有ります。
水の分子構造を考える場合には、ファン・デア・ワールス半径で考えるようです。
そうすれば、水の分子間の隙間がほとんどなく、圧縮が容易ではないことも理解できると思います。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : ありがとうございました。  ■名前 : KENSAN  ■日付 : 03/11/8(土) 9:25  -------------------------------------------------------------------------
   私の無知の至りとも言える質問にお答え頂きありがとうございました。
勉強になりました。今後共、よろしくお願い致します。
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