建築物、船舶、海洋構造物、航空機、工場、プラントなどの人工構造物の居住環境や作業環境に関する機能設計を行なう際には、安全で、健康的な環境であり、それに加えて利便性が高く、快適さを備えていることが標榜される。
本書では環境設計における構想、基本設計から具現結果の評価に至るまでの問題点を認識して、計画・設計において出現する多くの問題を解決するための技術的知識を提示し、さらに環境設計に関する数理解析の幾つかの例を交えて説明している。また、外部とはエネルギーや物資の補給や支援などの点では開いた系である構造(例として建築物)、および自己完結的な動く構造(例として船舶)を取りあげ、両者の環境設計における設計思想の共通性や差異を対比して、互いを参考できるようにしている。
はじめに
第1章 環境システム設計
1.1 環境システム設計の思考過程
1.2 環境計画の順序とシステムの構築
1.3 快適さと感覚
1.4 作業(労働)環境の管理規制
第2章 視覚環境
2.1 物の見方
2.2 光に対する視覚系の反応
2.3 形態の美
2.4 採光と照明
第3章 聴覚・振動環境
3.1 音の基礎知識
3.2 音空間の知覚(音響)
3.3 騒音と対策
3.4 振動環境
3.5 旅客船における騒音・振動の計測例
第4章 空気条件と調和
4.1 空気の性状
4.2 換気と通風
4.3 冷暖房と空気調和
第5章 温熱環境
5.1 温熱環境の熱バランスと快適性
5.2 温湿度環境
5.3 熱放射の影響
5.4 寒冷環境と対策
第6章 粉塵環境
6.1 粉塵について
6.2 粉塵環境と労働安全性
6.3 工場内の金属ヒュームの濃度計測と拡散解析
第7章 水環境と衛生
7.1 水の機能と水質
7.2 給排水・衛生設備
7.3 特殊な水問題
第8章 火災安全・避難
8.1 火災安全のための防災機能
8.2 火災における燃焼と消火
8.3 煙の流動
8.4 区画火災現象の解析
8.5 避難のための方策
第9章 環境安全
9.1 事故の構造と安全性
9.2 環境安全のための信頼性解析
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