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 ▼冷水2次側ポンプの運転について  茶釜 08/3/29(土) 23:39
   ┣Re:冷水2次側ポンプの運転について  なかしん 08/3/31(月) 20:54
   ┃  ┗Re:冷水2次側ポンプの運転について  茶釜 08/3/31(月) 22:45
   ┃     ┗Re:冷水2次側ポンプの運転について  ESCO 08/4/1(火) 8:57
   ┃        ┗Re:冷水2次側ポンプの運転について  茶釜 08/4/3(木) 0:53
   ┃           ┗Re:冷水2次側ポンプの運転について  ESCO 08/4/3(木) 10:56
   ┣Re:冷水2次側ポンプの運転について  T.T.T 08/4/2(水) 8:46
   ┃  ┣Re:冷水2次側ポンプの運転について  茶釜 08/4/2(水) 18:33
   ┃  ┗Re:冷水2次側ポンプの運転について  茶釜 08/4/2(水) 23:05
   ┃     ┗Re:冷水2次側ポンプの運転について  T.T.T 08/4/3(木) 10:23
   ┃        ┗Re:冷水2次側ポンプの運転について  茶釜 08/4/4(金) 17:12
   ┃           ┣Re:冷水2次側ポンプの運転について(つづき)  茶釜 08/4/4(金) 17:15
   ┃           ┃  ┣Re:冷水2次側ポンプの運転について(つづき)  masa 08/4/5(土) 2:22
   ┃           ┃  ┗Re:冷水2次側ポンプの運転について(つづき)  T.T.T 08/4/5(土) 16:27
   ┃           ┃     ┗Re:冷水2次側ポンプの運転について(つづき)  T.T.T 08/4/5(土) 16:29
   ┃           ┗Re:冷水2次側ポンプの運転について  masa 08/4/5(土) 0:51
   ┗Re:冷水2次側ポンプの運転について  T.T.T 08/4/7(月) 20:28

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 ■題名 : 冷水2次側ポンプの運転について
 ■名前 : 茶釜
 ■日付 : 08/3/29(土) 23:39
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   はじめまして

現在省エネに取組んでいますが、行き詰っています。いい知恵があればお借りしたいと思い、ご相談します。

問題の設備は、蓄熱槽の2次側、負荷への送水系統です。
今まで、引渡しを受けた時から何も調整していない状態だったので、負荷の往き還りの温度差がなく(例:往き10℃、還り11℃)、流量も設計の倍の水が流れていました。

1、負荷は、空気―空気方式で24時間空調機を運転しています。設計では7℃―12℃、流量は0.6立方メートル/分、2方弁制御です。

2、ダブルポンプシステムで負荷側は、往きヘッダ→ポンプA(2台交互―1台運転)→空調機負荷→還りヘッダです。蓄熱槽側は、プレート式熱交換器→往きヘッダ→負荷又はバイパス→還りヘッダ→ポンプB(2台交互―1台運転)→プレート式熱交換器です。

3、ポンプ試験成績表の運転点は、ポンプAの全揚程は25m、流量は0.6立方メートル/分、定格電流29A、定格出力7.5kw。ポンプBは、流量0.75立方メートル/分、全揚程20m、定格電流23A、定格出力5.5kwです。

4、ところがQ−H曲線をみると、ポンプAの流量を0.6立方メートル/分とすると全揚程は31m、電流値21.5A。ポンプBの流量を0.75立方メートル/分とすると全揚程は23.5m、電流値は17.9Aになっています。

5、また、Q−H曲線から、ポンプAの全揚程25mを読み取ると、流量は1.25立方メートル/分、電流値は28.6Aとなり、これは夏期ピーク時に何の調整もしない状態の流量、電流値とピッタリ一致します。つまり、この状態で夏期高負荷時は運転していたといえます。

6、ここから言えることは、流量を0.6立方メートル/分に絞った場合、抵抗・圧力が大きくなり、その分をバイパスに逃がしてやることになり、低温返送になってしまうということです。(また、ポンプAの出口と往きヘッダ間には吐出圧による2方弁電動バルブがついていて、ここでも制御されています)

7、こうした場合、一番いい制御方法は、インバーターをかまして変流量制御をしてやることだと思いますが、オーナー側の意向で今はそれができません(予算の都合)。



 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について  ■名前 : なかしん  ■日付 : 08/3/31(月) 20:54  -------------------------------------------------------------------------
   こんにちは。茶釜

省エネに対する試行錯誤は理解できました。
問題が何なのかを書くとレスが付くと思いますよ。

抵抗は、流速の2乗で大きくなりますので、水量が減れば損出は少なく
なります。
”オナー側の意向からできません。”
う〜ん。説明していないのではないですか?
それは、オナーからの回答ですか?

そのメリットを説明すれば良いと考えますよ。
年間、○千万円の省エネになりますと。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について  ■名前 : 茶釜  ■日付 : 08/3/31(月) 22:45  -------------------------------------------------------------------------
   レスをありがとうございます。

>問題が何なのかを書くとレスが付くと思いますよ

そのとおりだと思いますが、その問題点が自分で理解できていません。

現時点でいえることがあるとすれば、

1、冷水配管に組み込まれているポンプBを停止しても大丈夫なのか?

2、キャビテーションや落水はないのか?その対策は必要なのか?

ぐらいしか思い浮かびません。

気持ちの中では、この運転方法で上手くいくのではないかという思いと、

もしかしたら、無謀な事をしようとしているのかもしれないという思いが混ざり合っています。

本来なら実際にこの方法で運転してみて問題が発生するかどうか確かめながら進めてみるしかないのでしょう。

もし、問題が発生したらその都度対処して、問題を乗り越えていくようにしていくのがベストですね。


オーナーは、省エネに関しては全く非協力的です。故障とか問題が発生したときは対応しますが、費用対効果とかは全く理解してくれません。

インバーターについても予算がおりなければ、自分達で研究し、自力で取り付ける気持ちでいます。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について  ■名前 : ESCO  ■日付 : 08/4/1(火) 8:57  -------------------------------------------------------------------------
   >そのとおりだと思いますが、その問題点が自分で理解できていません。

問題点が理解できない、整理できないではアドバイスのしようがないと思います。


>本来なら実際にこの方法で運転してみて問題が発生するかどうか確かめながら進めてみるしかないのでしょう。

ポンプを止めて問題が発生する可能性が想定されるのなら、専門家に任せるべきだと思います。
ポンプが止まることで何故水落やキャビの心配をされるのか判りません。
理由もなく不安がらないで、可能性を一つ一つ潰していくべきだと思います。
休みの日に実験してみるべきでしょう。

>オーナーは、省エネに関しては全く非協力的です。故障とか問題が発生したときは対応しますが、費用対効果とかは全く理解してくれません。

省エネをする必要があるのは誰なんですか?
電気代削減にしても、CO2排出量削減にしてもオーナーの求めに応じて検討が始まったんじゃないんですか?
費用対効果を理解しない施主に、投資をする省エネなんてナンセンスです。
「こまめに照明のスィッチを消しなさい。空調温度は夏28℃、冬16℃で充分です。
後は利用者個人の我慢が重要です。」とアドバイスすべきです。
投資費用はゼロ円です。

>インバーターについても予算がおりなければ、自分達で研究し、自力で取り付ける気持ちでいます。

学生さんならこういうボランティア的発想もほほえましいと思います。
でもこの仕事で飯を食って行こうというプロならばNGですね。
きちんとした仕事をして正当な代価を得る。
プロと言うのは自分も家族もその報酬で生きていく覚悟の人間です。
もちろん代価を得る以上きちんとした結果を出す。
「お金を貰っていない仕事なので悪い結果になっても責任とりません。」
プロの発言じゃないですね。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について  ■名前 : 茶釜  ■日付 : 08/4/3(木) 0:53  -------------------------------------------------------------------------
   ESCOさま

わたしの書き方が悪くて、上手く真意が伝わらなかったかもしれません。私の場合はサービス業なので、夏の設定温度を上げるよりもお客様に快適な環境を優先するというオーナーの考えも理解できます。

また、厳しい経営状況の中では一番に経費カットされるのは設備関係であり、工場のように設備投資をして利益を得るという意識には簡単になれないことも理解できるのです。

しかし、そうはいっても引渡しから10年も経つのに何の整備もされず、死んでしまっている設備を黙ってみている事はできません。できれば生き返らせてやり、省エネを通してオーナーの経営に少しでも役立ちたいという思いもあります。


>インバーターについても予算がおりなければ、自分達で研究し、自力で取り付ける気持ちでいます。

というのも、決して自腹を切るという意味ではありません。
インバーターを設備屋さんに頼むとたいてい付き合いのある盤屋さんに○投げされます。盤屋さんといえば、それこそプロ意識をもって必要のない部品をいっぱい取り付け、必要のないシステムを組み込んできます。蓋を開けてみれば、1台10万ぐらいのインバーターが50万も60万も高額見積もりとなって届きます。しかし、場合によっては制御など必要なく、ただ周波数を手動で落としてやればいいだけの場合もあります。投資対効果ということを言うならば、自分で取り付けたほうが遥かに投資対効果があることになります。

たとえ省エネに無理解なオーナーであったとしても、与えられた条件の中で工夫をし努力する事が技術者の役目だと思います。

>専門家に任せるべきだと思います。

このことについても、実はすでに担当の専門家(設備屋さん)に相談しています。しかし、彼らもどうして良いのかわからないのです。例えば、「この蓄熱槽に使っている冷凍機の設定温度は何度?」「ハイ、7℃です」「でもそれでは設定温度になれば蓄熱が途中でとまちゃうよ、設定温度が高いんじゃないの?」「えーー7℃で高いんですか?」という会話になってしまいます。冷凍機についている熱源容量制御回路は、本来非蓄熱システムで2次側の負荷変動に追従する事が目的であり、蓄熱システムでは必要ないということがわかっていないのです。だから、設備屋さんも冷凍機のメーカーさんも10年間、何も知らないまま蓄熱システムを死んだままにしてきたのです。わたしの上司も専門は電気屋さんなのでそんなこと知るはずがなく、どうもおかしいなぁと思いながら夏は冷水を別の熱源からもらって蓄熱は停止していたのです。

当然2次側も往き還りの温度差をとらないと蓄熱に必要な基準温度差が作れないという事も知らないわけですから、ポンプを定格運転し、設計の2倍の流量で運転してきたということです。

ある意味蓄熱を設計した人か、それに携わった人、または省エネを専門にしている人でなければわからないことかもしれません。他の事業所のことは知りませんが、少なくてもわたしのところでは建築も設備もメーカーも相談を持ちかけても暖簾に腕押しでした。そこでどうしたものかと思い悩んで、こちらで相談したわけです。もちろんわたしは省エネの専門であっても空調の専門ではなく空調システムの全てを理解しているわけではありません。今回の事例などは、いくら調べても、誰に聞いても初めてのことであり、知らない、わからないというばかりです。本当に思い余っての相談だったのです。

どうかご理解いただけたでしょうか?

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について  ■名前 : ESCO  ■日付 : 08/4/3(木) 10:56  -------------------------------------------------------------------------
   CDMの関係で海外出張してまして、返答が遅くなり申し訳ありません。
理解力のないお施主と知識とやる気の劣った設備業者さんに挟まれてだいぶご苦労されているようですね。
お察しします。
文面からもよく伝わってきます。
TTTさんのような設備業者さんにご相談できたらいいですね。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について  ■名前 : T.T.T  ■日付 : 08/4/2(水) 8:46  -------------------------------------------------------------------------
   はじめまして、茶釜さん
いいところに着目されていると思います。実際定格運転中のポンプはQ−H線上にしか運転できません。
ひとつアドバイスをさせていただきたいと思います。まず、停止すべきポンプはAポンプ(2次ポンプ)です。常時運転するポンプはBポンプ(熱源ポンプ)です。これは、AポンプとBポンプの使用目的が違うためです。Bポンプは熱源(熱交換器)の制御性能を確保するために必要です。
細かな設備の状況がわかりませんのであくまでも参考にしてください。
1.    運転するポンプはBポンプです。
2.    往きヘッダーと還りヘッダーの間にあるパイパスを絞ります。絞る目安は、Bポンプの50%を確保する(0.75x.0.50=0.375)熱源が熱交換器なのでもっと絞っても問題が無いと思われますが最初はこのあたりから始めます。
3.    Aポンプは停止
この状態を基本運転とし、運転状況を確認しながらさらにバイパス弁を絞ります。
バイパス弁を絞ることによりBポンプの圧力が2次側に移行します。バイパス弁の開度は熱交換器の制御状況により決定します。
熱交換器は出口温度制御で行っていると思いますが、循環量が減っていくと交換機とセンサーの間で遅れが生じます(水がプレートに入ってからセンサーにたどり着くまでの時間)この遅れがシステムに対し許容範囲かどうかを見極めます。
この状況で運転すると往きと還りの温度差が大きくなりますが。循環流量が減った分見かけの伝熱面積が増えるため熱交換器は能力を発揮します。
(昔のレシプロチラー等は、循環水量が減ると機内の水が凍結する恐れがあるので注意してください)
Aポンプを運転するタイミングは・・・・(負荷側から文句出たときかな?)
建物用途や、設備のシステム構成の情報が乏しいためこの程度のアドバイスしかできませんが、他に支障が無ければ一度試してみてください。結構低負荷時の省エネ効果が得られますよ。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について  ■名前 : 茶釜  ■日付 : 08/4/2(水) 18:33  -------------------------------------------------------------------------
   今帰宅して、読みました。ありがとうございます。

今、まだしなければいけない仕事があるので、お返事は後ほどにします。

言われている意味も理解できます。本当にうれしいです。

とりあえず、お礼だけですがありがとうございます。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について  ■名前 : 茶釜  ■日付 : 08/4/2(水) 23:05  -------------------------------------------------------------------------
   改めて、アドバイスをありがとうございました。

実は、T.T.Tさんの言われているような意図はなかったのですが、

Aポンプを止めてBポンプだけで運転する方法も試していました。

この時も、温度差は4℃ぐらいまでになり、流量も絞る事ができました。

ただ、締め切り運転での全揚程がポンプの限界能力だとすると、Aポンプの場合は7.5kwで32.1m、Bポンプの場合は5.5kwで24.4mなので、その能力が気になり、Aポンプ運転を選択したと思います。

しかし、ポンプBの出口側での吐出圧が十分確保されていれば、能力的には大丈夫だと考えられますね。実際、ポンプを1台停止しているわけだから、Q−H曲線も変化していると思われますので、再度、T.T.Tさんの想定した運転方法で制御していくことを試してみたいと思います。


>バイパス弁を絞ることによりBポンプの圧力が2次側に移行します。

それにしてもこれはまさに名言です。目からうろこが落ちる思いがしました。


>循環量が減っていくと交換機とセンサーの間で遅れが生じます(水がプレートに
>入ってからセンサーにたどり着くまでの時間)この遅れがシステムに対し許容範
>囲かどうかを見極めます。
>この状況で運転すると往きと還りの温度差が大きくなりますが。循環流量が減っ
>た分見かけの伝熱面積が増えるため熱交換器は能力を発揮します。
>(昔のレシプロチラー等は、循環水量が減ると機内の水が凍結する恐れがあるの
>で注意してください)


この部分は、2次側での運転により、熱交を通して1次側に影響する、と捉えてよろしいでしょうか?

確かに、熱交出口温度は蓄熱槽側の流量により制御されていますね。この点も確かめてみたいと思います。


T.T.Tさん、本当にありがとうございました。

確かにインバーターを設置すれば簡単なことかもしれませんが、そのインバーターにしても、設備屋さん(もし、設備屋さんなら申し訳ありません)はすぐに吐出圧制御にしてしまいます。

しかし、例えば温度差が5℃(7℃)になるように周波数を制御するとか、バイパスに流量計を取り付け、その流量が0になるように制御するとか、往きー還りの差圧で制御するとか、いろいろな方法があり、それぞれ省エネの度合いも違ってきます。

私の場合もそうですが、与えられた条件の中で何とか工夫して、今ある設備を生かそうと悩んでいる現場の技術者は多いのではないでしょうか?

もし、この方法が上手くいき、普遍性をもつ方法であることが確認できれば、省エネセンターにでも省エネ改善事例として紹介し、他の技術者のお役にたてればこんなにうれしいことはありません。上手く行くかどうか分かりませんが、がんばってやってみたいと思います。


まだ、ご相談したい事もありますがその時はまたよろしくお願いいたします。

本当にありがとうございました。


試した結果は、また後日ご報告いたします。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について  ■名前 : T.T.T  ■日付 : 08/4/3(木) 10:23  -------------------------------------------------------------------------
   食いつきましたね、茶釜さん
ご指摘の通り私は設備屋です。現在建物を建てています。
ESCOさんに返答されている内容を読ませてもらって、ご苦労されていることが伺え知れます。えせプロって多いですよね。
と言うことで、もう少し掘り下げて説明させていただきたいと思います。
冷温水のシステムは、大きく3つの制御で構成されています。
1、    負荷側制御
部屋の温度を測定し冷温水制御バルブを開け閉めする。
2、    搬送制御
冷温水を目的地まで運ぶ
3、    熱源制御
冷温水を目的の出口温度に維持し続ける
このことは、理解できると思います。
ただ、このことを裏読みすると
1、    負荷側制御、
部屋の温度に対してバルブを開けるか閉めるしかできない。
すなわち、送水温度が何度であろうが制御する側はどうでもいいと言うこと
冷房の場合送水温度が低ければバルブが絞り気味になるし、高ければ開け気味になる
それ以上高ければ制御バルブが前回になり冷房が効かないだけです。
2、    搬送制御、
冷温水を目的地まで運ぶことだけど、最終目的は、負荷側の制御バルブ全てに対しどんな状況においても+0.3kg/cm2〜0.5kg/cm2をキープすることが目的
これは、負荷側制御弁の選定時CV値でわかります。負荷側バルブの前後で凾o0.5kg/cm2あれば負荷機器はその能力を発揮します。
ではなぜ、大きなポンプがついているか? 最大負荷時に配管抵抗が増えそれに打ち勝つために必要な圧力です。逆に言うなら、最大負荷以外はその圧力は必要ありません。
茶釜さんの扱っているシステムにおいては、低負荷時Bポンプ(1次ポンプ)のみで搬送できると言うことになります。(7.5kw運転するより5.5kwのほうが省エネでしょ)
それともうひとつ、この制御に温度も熱量も存在しません、さらに言うなら流量すら存在しません。制御はあくまでも負荷側バルブの凾oのみ、その結果、流量が増えたり減ったりするだけです。
3、    熱源制御
冷温水を目的の出口温度に維持し続けられるのであれば、還りの温度が何度であろうとも問題ないわけで、凾sを5℃にする必要は一切無いです。むしろ還りの温度が高いほうが、還り管から損失する熱量も減るし熱交換効率が上ります。実際、蒸気−水熱交換器は、薄っぺらでしょ。1次側と2次側の温度差が大きいからです。

>この部分は、2次側での運転により、熱交を通して1次側に影響する、と捉えてよろ>しいでしょうか?
>確かに、熱交出口温度は蓄熱槽側の流量により制御されていますね。この点も確かめ>てみたいと思います。
この事は、1次側は、あまり関係なくて、「冷温水を目的の出口温度に維持し続けられない」状況になると言うことです。極端な話をすると、熱交に入ってきた冷温水が温度センサーにたどり着くまでの時間が1時間かかったら、それからバルブを絞っても設定温度にならなくて温度が上ったり下がったりを繰り返すことを「遅れ」と称しています。
正確には、遅れによるハンチングかな?
それと、Bポンプを運転する理由は、極小負荷時、熱源の最低循環水量を維持するためにはBポンプを運転するしか方法が無いためです。
設計図や機器の能力評価のほとんどは、最大負荷時の状況を示しているわけで、低負荷時においては、それが正しいわけではありません
大げさなことを車で例えるならば、アクセル全開でブレーキを踏んでスピード調整しながら運転しているようなものなのです。
長くなりましたが最後に、プロであろうが無かろうが、おかしいと思う気持ちは大切です。そのことを少しずつ解決しながら人間は進歩していると思いますので応援しています。ただ客先にはくれぐれも迷惑かけないようにしてください。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について  ■名前 : 茶釜  ■日付 : 08/4/4(金) 17:12  -------------------------------------------------------------------------
   T.T.Tさま

再度詳しいご説明をしていただいて本当にありがとうございます。いろいろ気付かされる事が多く、目の前に覆っていた霞が一気に晴れたような気持ちになります。感謝の念でいっぱいです。

昨日は、返信をしようと書いている途中、いろいろ考える事があって中断してしまいました。書きたいことを全て書こうとして書けなくなるよりも、単刀直入にわからないことを質問する事にしました。思い違いをしていることも多いと思いますがよろしくお願いします。

1、
>最終目的は、負荷側の制御バルブ全てに対しどんな状況においても
>+0.3kg/cm2〜0.5kg/cm2をキープすることが目的

>ではなぜ、大きなポンプがついているか? 最大負荷時に配管抵抗が増えそれに
>打ち勝つために必要な圧力です。逆に言うなら、最大負荷以外はその圧力は必要
>ありません。
>茶釜さんの扱っているシステムにおいては、低負荷時Bポンプ(1次ポンプ)の
>みで搬送できると言うことになります。(7.5kw運転するより5.5kwの
>ほうが省エネでしょ)


この部分なのですが、

全揚程=実揚程(吐出側実揚程+吸込み側実揚程)+配管抵抗損失(吐出側損失+吸込み側損失)  

の式から見ると、凾o0.5kg/cm2は実揚程かそれとも配管抵抗損失の中か、そのどちらかに入るのだと思いますが、配管抵抗損失が低負荷により限りなく0に近くなったとしても最低、凾o0.5kg/cm2の圧があれば制御できますよ、あるいは最低この部分の圧=凾o0.5kg/cm2は必要ですよ、というように受け取ってよろしいのでしょうか?

水が流れないならば配管抵抗損失は0ですよね。水が流れるに従って流量の二乗で配管抵抗損失は増えていく。負荷側で最低凾o0.5kg/cm2の圧ということは、最低これだけの水は流れているということですね。「さらに言うなら流量すら存在しません。」という部分をどのように解釈してよいかがわかりません。

実揚程については仕様書には明記してありませんが、ポンプはB1階、負荷は3Fにあるので簡略に計算すると、地下を3.5メートルとして3.5+2.5+2.5+1.5=10の10メートル。全揚程が25メートルとすれば配管抵抗損失は15メートル。したがってポンプの能力は、負荷が制御できる最低の低負荷の場合、

10(実揚程)+凾o0.5k<ポンプの能力

もし、温水要求となって冷水が止まるような場合は、冷水ポンプを停止するか圧をバイパスに逃がすようにする必要があると考えればよいのでしょうか?

更に設計上の最大負荷の場合は、  25メートル(全揚程)<ポンプ能力   

と考えればよろしいでしょうか?


2、次にAポンプを単独で運転した場合、吐出圧7.1、吸込み圧4.7なので、全揚程は7.1−4.7=2.4 ですが、このときの吸込み圧4.7というのはどのように考えたらよろしいのでしょうか?Aポンプの試験成績表では、吐き出し24メートル、吸込み−0.2メートル、全揚程25メートルとなっています。

わたしの勝手な解釈では、Aポンプ単独運転の場合でも、必要がないのにポンプが7.1kまで水を押し上げている。必要な圧力は2.4kなので4.7k分は無理矢理押し上げられた水の持つ位置エネルギーであり、その分エネルギーが無駄に使われてる。実際、ポンプ1台停止してもまだバルブを絞って流量を減らしているのでその分が4.7k分の抵抗として消費されている、と考えてよろしいのでしょうか?
また、流量が少ない分、効率を考えなければ同じ出力でも高く上げる事ができる。それが7.1kとなっていると考えてよろしいでしょうか?

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について(つづき)  ■名前 : 茶釜  ■日付 : 08/4/4(金) 17:15  -------------------------------------------------------------------------
   3、ポンプの選定は通常全揚程と流量で決められますよね。流量が減ればポンプ軸動力も減りますから、当然5.5kwとか7.5kwでも余裕があると言えます。ところで設計をする場合、Aポンプの大きさの選定は、熱源を制御するBポンプの回路は無視して、単純に2次側に必要な最大負荷をもとに計算されるのでしょうか?また、同じ事ですが、Bポンプは、Aポンプがある2次側とは無関係に、熱交が動くことを主目的に計算し選定されるのでしょうか?
もしそうだとすれと、熱交の制御に必要な範囲を上回る分がバイパスを絞る事で2次側に移行するわけですから、実際の運用にあたってもポンプBのQ−H曲線をもとに考えていけばいいということになるのでしょうか?

BポンプのQ−H曲線をみると、2次側最大負荷時の流量0.6立方メートル/分では、全揚程は23.5メートル。0.6以下ではQ−Hカーブは0.1から0.5立方メートルまでは、全揚程25メートルのほぼフラット状態です。ポンプ効率ということを無視すれば、このシステムでは低負荷から最大負荷までほぼBポンプ1台で対応できるという事になると思います。その判断は正しいのでしょうか?(もちろん限りなく0になるような低負荷のときは、ポンプを停止してしまえばいいわけですから、制御の極限まで考える必要はないとは思いますが。)


4、低循環量になった場合の「遅れ」がハンチング現象をおこす、ということも理解できました。ということは、当然プレート式熱交換器の仕様書から定格状態でのプレートを通過する水の「通過時間」についても把握しておかなければいけないという事ですね。

5、最後になりますが、ESCOさんにもお話したことですが、熱源の冷凍機の運転も上手くいっていません。今、どのように制御するべきか検討中ですが、担当の設備屋さんが障害となって話が中断しています。できれば冷凍機のメーカーさんや制御屋さんに○投げしてくれたらありがたいのですが、今はじっと耐えながら回答を待っている状態です。

今困っていることは、冷凍機の制御を入り口制御から出口制御に変えたほうがいいかどうかです。入り口制御から出口制御に変えるのはたぶん冷凍機のメーカーさんの担当範囲だと思います。蓄熱のコントロールは制御屋さんの担当範囲になると思います。もし、蓄熱コントローラーの設定で冷凍機のベーンが全開となり、出口温度が4℃ないし5℃になればいいのですが、もしだめなら出口温度制御に変えたほうがいいように思います。今、冷凍機は入り口温度制御で設定温度は高温槽なのか平均なのか全ての槽なのか不明ですが7℃(どこで7℃なんだよーーー)らしいです。蓄熱は22時より始まって夜中の2時で満蓄判断をして停止してしまいます。また、夜間放熱もしているので前詰め運転より後詰め運転のほうがいいと思っています。
もし、いいアドバイスがあればお聞かせください。

それにしてもT.T.Tさんのような方がつくられたビルや設備はきっとすばらしいものなのでしょうね。後々それを運転したり、メンテナンスをするものたちにとってもきっとやりがいがあるのだろうと思います。

お仕事の方、がんばってください。

わたしのほうは本当に時間があった時でかまいませんので、よろしくお願いします。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について(つづき)  ■名前 : masa  ■日付 : 08/4/5(土) 2:22  -------------------------------------------------------------------------
   冷凍機の入口温度制御なら、普通に考えれば高温槽ではないですか?
冷凍機の蒸発温度を下げると、冷凍機のCOPは低下します。
そういう意味では、蓄熱槽の蓄熱量が不足していないなら、冷凍機の出口温度を無理に下げる必要はありません。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について(つづき)  ■名前 : T.T.T  ■日付 : 08/4/5(土) 16:27  -------------------------------------------------------------------------
   こんにちは茶釜さん。
まず、確認すべき点があります。最初の文書により
2、ダブルポンプシステムで負荷側は、往きヘッダ→ポンプA(2台交互―1台運転)→空調機負荷→還りヘッダです。蓄熱槽側は、プレート式熱交換器→往きヘッダ→負荷又はバイパス→還りヘッダ→ポンプB(2台交互―1台運転)→プレート式熱交換器です。
と書かれているので、熱交換器以降のシステムは、密閉回路と考えています。

全揚程=実揚程(吐出側実揚程+吸込み側実揚程)+配管抵抗損失(吐出側損失+吸込み側損失)
は、水を低い所から高い所に搬送する場合に用いられます。
これは、衛生設備の高架水槽に送る揚水ポンプや、排水ポンプ等
また、空調設備であれば、昭和50年代前半に流行った、開放式の蓄熱方式です。
もし、この方式であれば、話は変わりますので教えてください。

密閉経路であれば、全揚程=配管抵抗です。実揚程はありません。
質問されている文書後半で、
>2、次にAポンプを単独で運転した場合、吐出圧7.1、吸込み圧4.7なので、全揚程>は7.1−4.7=2.4 ですが、このときの吸込み圧4.7というのはどのように考えたら>よろしいのでしょうか?Aポンプの試験成績表では、吐き出し24メートル、吸込み>−0.2メートル、全揚程25メートルとなっています。

正確には、(+7.1)−(+4.7)=(+2.4)のことです。吸込み圧の4.7はBポンプよりの背圧を無視すれば、ポンプの上空47mに冷温水の膨張タンクの水面が有るということです。すなわち熱交換器以降は密閉回路である証拠です。
密閉回路の考え方は停止中に圧力計に表示される圧力{静水圧}を0mとして考えます。
この場合(+7.1{見かけの圧力}=(+4.7{静水圧}+2.4{実圧力}))−(+4.7{見かけの圧力}−(−4.7){静水圧}=0{実圧力})=+2.4となります。密閉回路では見かけの圧力に惑わされますので十分注意してください。
>ポンプはB1階、負荷は3Fにあるので簡略に計算すると、地下を3.5メートルとして3.5+2.5+2.5+1.5=10の10メートル。全揚程が25メートルとすれば配管抵抗損失は15メートル
この計算は間違いで、3階負荷の停止中の圧力は47-10=37 3.7kg/cm2を示しているはずです。理想の運転状況は空調機の入り口圧力で3.7+0.5=4.2 出口圧力は3.7となります。Aポンプが全開で回っているのであれば、3.7+2.5=6.2を示すはずです
これでは圧力が高すぎて負荷が少ないときバルブがキャビテーションを起こします。
凾o0.5kg/cm2は負荷側についている2方弁の選定基準です。
制御バルブの選定は、バルブの前後の圧力差凾oと流量QよりCV値を算出し選定します。一般的に通過する流体が水の場合、0.3kg/cm2〜0.5kg/cm2で選定します、よって制御バルブの前後圧力差が0.5kg/cm2あれば設計流量が通過できます。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について(つづき)  ■名前 : T.T.T  ■日付 : 08/4/5(土) 16:29  -------------------------------------------------------------------------
   前文の続き・・・
「流量が存在しない」というのは、流量が結果として現れているだけだからです
  負荷側の制御をもう一度確認しますが、負荷側の制御は決して部屋の温度調整をしたいわけではありません。温度が高ければバルブを開きたいし、温度が低ければバルブを閉めたいだけです。熱源や、ポンプが運転されてシステム全体の結果として温度調整ができているだけです。
   1 温度差10℃ x 水量10L/min = 熱量100kcal/min
2    温度差 5℃ x 水量20L/min = 熱量100kcal/min
1.2の計算結果が同じであるように 熱量を固定した場合 水量が少なかったら温度差でカバーされ、温度差が少なかったら流量でカバーされる。ただコイルには伝熱面積の限界があるから無尽蔵に流量を増やしても熱を伝達できない。
  蓄熱の制御ですが、一般的な水蓄熱として判断します。
  冷凍機の制御は入り口制御で正解です。水蓄熱は蓄熱槽内で層流を保つことが重要になります。この文面から冷凍機の付属されているポンプの流量が多すぎると思います。ポンプの流量が多いことにより水槽内で乱流が生じかき回されているため水槽内の温度が下がり運転開始後4時間で満蓄判断(実は蓄熱出来ていない)しています。冷凍機運転後冷媒サイクルが安定すれば、冷凍機の出口の温度差が熱交換器の1次側の温度になるようにポンプの流量を調整してください。
蓄熱槽内に高温域と低温域の間に見えない壁ができ冷凍機の出口側の水槽から冷凍機入り口側の水槽に移動してきます。その壁を維持する流速で運転しなければなりません。運転状態としては、冷凍機の入り口の温度が時間と共にゆっくり下がってくるようであれば失敗です。冷凍機の入り口温度が蓄熱時間の大半温度が高く、満蓄寸前(60分前ぐらいかな)急激に温度が下がってくるのが理想だと思います。
  水蓄熱は思想の塊だと思います。水槽の大きさ、深さ、連通管の位置、高さ、形状、連通管内の流速、どれをとってもシビアな関係に存在します。
  水蓄熱にはいろんなタイプがあるので、どのタイプで施工されているか確認する必要があります。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について  ■名前 : masa  ■日付 : 08/4/5(土) 0:51  -------------------------------------------------------------------------
   ポンプが無駄な圧力をかけているのでは無くて、ポンプの流入側に4.7kg/cm2の圧力がかかっているから、吐出圧が4.7kg/cm2+ポンプ揚程2.4kg/cm2=7.1kg/cm2になっているわけです。 膨張タンクの封入圧力+実揚程が4.7kg/cm2付近になっていませんか?

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:冷水2次側ポンプの運転について  ■名前 : T.T.T  ■日付 : 08/4/7(月) 20:28  -------------------------------------------------------------------------
   こんにちは、茶釜さん。(わけわからなくなってきたのでツリーを上部に戻します)
すみません、私は国語の力があまりないので、説明がわかりにくいと思います。
>制御バルブは出口=還り管についていますが、制御バルブが働いている時は、入>り3.7+0.5=4.2 出口圧力は3.7となり、空調機が停止していたり、冷水の要求>がなくバルブが全閉のときは、入り口、出口とも3.7kを示すといういう意味で>しょうか?(また思い違いをしているかもしれませんが)。
これは、設計段階でのバルブ選定の基準値です。バルブは、必要な流量Qとバルブ前後の圧力差儕よりCV値を算出し、バルブサイズを決めます。流量Qが少ないとバルブが小さくなることは理解できると思いますが、流量Qが同じでバルブ前後の儕を大きくすることでも、バルブは小さく選定できます。前回記載した「一般的に通過する流体が水の場合、0.3kg/cm2〜0.5kg/cm2で選定します」はそう言うことです。
>空調機が停止していたり、冷水の要求がなくバルブが全閉のときは、入り口、出>口とも3.7kを示すといういう意味でしょうか?(また思い違いをしているかも>しれませんが)。
これは、圧力計設置されている位置を確認してください。空調機に取り付けられている圧力計は、コイルの流量を算出するために取り付けています。この圧力計に振り回されないようにしてください。私が言う圧力はあくまでも、制御バルブの直前直後の儕を示しています。この圧力を確認するには、「還り管に制御バルブがついているので」ポンプ停止時の圧力を確認し(3.7kg/cm2)空調機停止(制御バルブが閉まっている状態)で2次ポンプ(Aポンプ)を運転し、圧力を確認(空調機の出入り口の圧力は同じのはずです)たぶん3.7(静水圧)+2.4(ポンプの締め切り圧)=6.1(表示圧力)になると思います。(その他の負荷も停止し締め切り状態にする)
この圧力が、3.7(静水圧)+0.5(バルブ選定圧儕)=4.2(表示圧力)で空調機は正常に動作します。ということです。
つぎに、還り管の温度の件ですが、良いか悪いかの判断は、わかりません、と言うのも、熱源の性格や建物の性格がこちらではわからないからです。このあたりから茶釜さんが、どれだけその建物の設備を理解していらっしゃるか、個々の機器と対話し、耳を傾けられるか、そのスキルが問われます。
 この場合、バイパスからの流量を0にしたことにより、還り管の温度が直で熱交換器に流入してきたため往き側の温度が上っている。このことが時間の経過と共に解消できなければ、「熱源制御の目的の(温度を維持し続ける)」ことが出来ないため、「不可」となり、時間の経過と共に解消できれば、「可」という判断になると思います。
 冷温水のシステム制御は、「卵が先か、鶏が先か」の関係によく似てます。
その中で、一番融通のきかない機器に合わすように調整する事が良いと思います。
 蓄熱槽の話で、冷凍機アンローダの改造を行うよう考えられていますが、時期尚早と感じます。
 まず、設計図書(完成図書)を熟読し、水量が何トンあるか、完蓄時水槽の温度が何度か?取り出す温度差儺が何度であるか?放熱時高温側に規定の温度で還水されているか(たぶんここに原因があると思う)冷凍機の冷水流量は規定どおりか、放熱ポンプの流量は規定どおりか。
 なんせ、水蓄熱は、低温域と高温域を水と油のように分離する必要がある。このことがきっちり出来れば、冷凍機のアンローダになりにくいでしょう。
 情報が少ないのでアドバイスにならないかも知れないけど、私なら、
1、放熱熱交換器以降の蓄熱槽に関係するポンプ類を全て規定の流量にあわす。
2、放熱器で取り出す温度(熱交換器1次側の入り口温度)以下(0.5〜1℃程度下)に水槽全体を徹底的に冷凍する。(コンピューターでいうデフラグですね)蓄熱時間を越えてでも
3、放熱時、高温域に戻す温度を設計温度(熱交換器1次側の出口温度)以上(0.5〜1℃程度上)になるように設定する。(ここで2次側のバイパス流量の調整が効いてくる)この温度が低いと水槽内の温度分布がグジャグジャになりやすいし、蓄熱時冷凍機がアンローダになってしまう
4、蓄熱槽の桝が何個あるかわからないですが、低温域側に1枡、高温域で1枡分が各領域の温度が残る感じに放熱、蓄熱を繰り返すように設定する。
5、その後何回か蓄放熱を繰り返し、水槽の温度領域がグジャグジャになったらデフラグをする、その期間を調査し客先に伝える。
こんなところかな あくまでも参考に!

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