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 ▼空調の計算に於ける再熱の意味は  未熟者 03/7/31(木) 18:20
   ┗Re:空調の計算に於ける再熱の意味は  omusubi 03/7/31(木) 21:15
      ┗Re:空調の計算に於ける再熱の意味は  T.Adachi 03/7/31(木) 23:16
         ┗Re:空調の計算に於ける再熱の意味は  omusubi 03/7/31(木) 23:50
            ┗Re:空調の計算に於ける再熱の意味は  T.Adachi 03/8/1(金) 0:52
               ┗Re:空調の計算に於ける再熱の意味は  未熟者 03/8/7(木) 10:26

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 ■題名 : 空調の計算に於ける再熱の意味は
 ■名前 : 未熟者
 ■日付 : 03/7/31(木) 18:20
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   エアハンでの冷房で空調の風量と吹き出し温度の選定をする時に、SHFが小さすぎて飽和線と交わらない時、過冷却をして再熱すると書いてあるのですが、その意味が理解出来ません。適当な温度を設定して決めてしまった場合どの様な不具合が起こるのでしょうか教えて下さい。
例えばm2=200kcalとかでビルマルとかを選んだりしてしまうのですが、上記の法則に従えば、不具合が生じる物件も出てくると思うのですが・・・
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:空調の計算に於ける再熱の意味は  ■名前 : omusubi  ■日付 : 03/7/31(木) 21:15  -------------------------------------------------------------------------
   結論から言ってしまえば問題は無いでしょう。
但しこれはビルマルを使えるような
(温湿度条件にうるさくない)建物の話です。
そして実際の空気の状態は未熟者さんが書いた線図通りにはなりません。

SHFが小さいということはそれだけ潜熱負荷が大きいと言うことです。
それを再熱無しで空調しようとすると潜熱負荷が取りきれず、
結果的に室内条件が設計条件に(例えばDB26℃-RH50%)なりません。

そもそも勝手に吹出し温度を決めてもその状態点が本当に空調機からの吹出し温度なのでしょうか?
ご存知のように室内の空気を空調機が吸い込みコイルで冷却するのですが
その時空気はまず絶対湿度一定(空気線図上で水平に)で冷却されていきます。
そしてRH100%の飽和状態(実際にはRH90〜95%)になると相対湿度一定で冷却されていきます。
そして室内状態点からSHFで引いてきた線との交点を空調機からの吹出し状態とするのです。

しかしSHFが小さいと交わらない。ではどうするか?
SHFの傾きは変わることが無いのでそれを平行にRH95%と交わる点まで移動します。
その交点が吹出し状態となるのですが、そこからSHFのラインを追っていくと
設計条件にたどり着かないのが判ると思います。
(26℃でRHが50%より高くなってしまうでしょう)
ここからも判るように再熱をしないとSHFの低い負荷条件では
湿度管理が出来ないのです。

エアハンでも湿度条件に厳しくないのであれば再熱はいらないことも考えられると思いますが・・・
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:空調の計算に於ける再熱の意味は  ■名前 : T.Adachi  ■日付 : 03/7/31(木) 23:16  -------------------------------------------------------------------------
   そうですね。湿度条件が無ければ再熱する必要はないです。
SHFが少なくても、そのまま上に平行移動してやれば(湿度条件を上げれば)
冷却のカーブと交わるわけですからね。
それと(条件にもよりますが)冷却コイルのバイパスファクタを可変出来るよう
にすれば(理論上は)再熱なしで制御することが出来そうです。やったことは無
いですが...
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:空調の計算に於ける再熱の意味は  ■名前 : omusubi  ■日付 : 03/7/31(木) 23:50  -------------------------------------------------------------------------
   確かに線図を眺めているとバイパスファクタ(BF)を上げて、RHを下げれば、出来るような気はしますよね。
ところが実際には空調機はその状態点の空気を作ることが出来ないですよね。

例えばRH50%の状態点(吹出し温度15℃とします)で吹出そうとするとしましょう。
これはコイルに接した空気と接することが出来なかった空気が1対1で混合された空気と言うことになりますよね。
コイルに接することが出来なかった空気というのは室内の状態点と同様ですから室内の状態点とDB15℃-RH50%との線を引きそのまま反対方向に同じ長さだけ伸ばした点がコイルに触れることが出来た空気の状態点となりますね。
さて、この点はどこにいるでしょう?
コイルに触れることの出来た空気の状態点はBF=0すなわちRH=100%でなくてはなりませんが多分そこにはいないと思います。
(手元に線図がないのでうまく行っちゃたらごめんなさい。適当に条件を変えてください。必ず出来ない場合があります。)

BFを上げるということは結局は空調機をバイパスしても同じ、ということは空調機の風量を減らしているのと同じことで結局は再熱(もしくは吸着による除湿という手もあると思いますが)しないとSHFが低い状況の湿度コントロールは難しいのでしょうね。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:空調の計算に於ける再熱の意味は  ■名前 : T.Adachi  ■日付 : 03/8/1(金) 0:52  -------------------------------------------------------------------------
   ごめんなさい。ちゃんと書けばよかったですね。
元記事には

>エアハンでの冷房で空調の風量と吹き出し温度の選定をする時に、SHFが小さすぎて
>飽和線と交わらない時、過冷却をして再熱すると書いてあるのですが、

と有ったのですが、別に飽和線と交わらなくてもRH90%以上の部分を通過していれば
コイルの設計次第で何とかなるし、80%から85%くらいのラインを通っていればバイパ
スファクタを加減すれば何とかなりそうだなと感じたんです。とりあえず、条件を
限定すれば線図上では何とかなりますよね?ということが言いたかったのです。
舌足らずですいません。

でもomusubiさんの

>BFを上げるということは結局は空調機をバイパスしても同じ、ということは空調機の
>風量を減らしているのと同じことで

を読んで、納得しました。
これが現実の話で、自分で設計するという状況になったら再熱はまず間違いなく入れ
るでしょうね。
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:空調の計算に於ける再熱の意味は  ■名前 : 未熟者  ■日付 : 03/8/7(木) 10:26  -------------------------------------------------------------------------
   みなさんどうもありがとうございました。
もう一度空気線図の勉強をします。
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