三機工業(株)は、工場や体育館などの大空間向け空調システムとして、冷房時は温度成層を形成して省エネし、暖房時は冷気(コールドドラフト)を抑制して足元まで暖かくする、大空間向け温度成層形空調システムを開発した。
新システムは、建物内の床面3m以上の高さの壁面にダクトをループ状に配置し、ダクト下面の特殊吹出口から床面に向かって高速な気流を吹き出すもので、周辺の空気を誘引しながら壁に沿ってカーテン状に下降気流を形成するようになっており、夏は冷涼な空気が温度による密度差によって下層のみに蓄積されて温度成層を形成し、冬は外壁から室内へ侵入しようとするコールドドラフトを遮断する。
ダクトは壁面に敷設するため施工が容易で、特殊吹出口はダクト(ループ状)のどの位置でも風量を均等に出来る構造のため、風量調整も不要であり、床面を沿ったゆっくりとした気流が形成されるために、ドラフト感もほとんどないという。 |