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 ▼室内圧力  KF 08/5/13(火) 10:15
   ┗Re:室内圧力  こてつ 08/5/13(火) 11:13
      ┗Re:室内圧力  KF 08/5/13(火) 12:04
         ┣Re:室内圧力  kojima 08/5/13(火) 12:17
         ┣Re:室内圧力  こてつ 08/5/13(火) 12:43
         ┃  ┗Re:室内圧力  KF 08/5/13(火) 13:45
         ┗Re:室内圧力  u7 08/5/13(火) 17:15
            ┗Re:室内圧力  KF 08/5/14(水) 8:44
               ┣Re:室内圧力  こてつ 08/5/14(水) 12:11
               ┗Re:室内圧力  u7 08/5/14(水) 12:38
                  ┗Re:室内圧力  KF 08/5/15(木) 12:33

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 ■題名 : 室内圧力
 ■名前 : KF
 ■日付 : 08/5/13(火) 10:15
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   題名について、過去ログを参考にさせていただき非常に参考になりました。
 説明によると、室内に漏れがないとすると、1気圧=101325Paに対して10Pa室圧を上昇させようとしても、加圧風量=部屋容積にするという説明は、よく理解でます(0.01%程度の気圧上昇だからだと思います・・)。
 クリーンルームなどは、機密性を保つような部屋設計になっているので、そのとおりだと思います。これを20,30・・・と増加させても同じ考えで進めるものと思われます。
 私が知りたいのは、通常の工場で室圧を10Pa程度に上昇する必要がある場合、漏れ空気量をどのくらいにして、部屋容積にプラスするのか? そのような過去の設計データがあるのか?ということです。
もしあるとすれば、室圧を20,30・・・と上昇させる場合、漏れ空気量はどのように考えるのか?ということを知りたいのですが・・・
一部それらしいものを書いてあるものがあるのですが、部屋容積*0.1〜0.7程度と非常に大きい係数であり、実際に使用するとなると、少しためらうような+の加圧風量増加になります。
 何か良い指針がありましたらご教示お願いします。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:室内圧力  ■名前 : こてつ  ■日付 : 08/5/13(火) 11:13  -------------------------------------------------------------------------
   参考になさったのはこれでしょうか?
 ↓
http://www.setsubi-forum.jp/cgi-bin/c-board/data/design/log/tree_1011.htm

「通常の工場」→「一般的な気密性能の建物の工場」として話をしますと、漏洩量がシャッター、窓・扉、ダクト・配管・電気配線の開口部状況、壁がパネル式(コンクリートなど)の場合は壁の接続部の隙間、により大きく変わってきます。

それらをクラック法で算出して圧力バランスの計算を行って給排気ファンの能力を算定します。

定量的な漏れ量の指針などはありません。
(あっても大雑把で実用的ではありません)

考え方は以下の過去ログを参考になさって下さい。

http://www.setsubi-forum.jp/cgi-bin/c-board/data/design/log/tree_1702.htm
http://www.setsubi-forum.jp/cgi-bin/c-board/data/design/log/tree_1502.htm

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:室内圧力  ■名前 : KF  ■日付 : 08/5/13(火) 12:04  -------------------------------------------------------------------------
   こてつさん、早速のご回答ありがとうございます。
このコーナのレベルの高さに驚き有用なHPだと感謝しています。今後もいろいろ参考にさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
ご指摘の下記ログを参考にさせていただきました。↓
>http://www.setsubi-forum.jp/cgi-bin/c-board/data/design/log/tree_1011.htm
>

>それらをクラック法で算出して圧力バランスの計算を行って給排気ファンの能力を算定します。
過去ログ参照後、冷凍空調技術・空調編(日本冷凍空調学会)を見ると、クラック方法は面倒で実用にならないとことですので、換気回数法を使用したいと思い実用的な換気回数がご存知でないか?質問したしだいです。

>定量的な漏れ量の指針などはありません。
やはり、工場の気密度を最初に考慮した建物にして、その上で陽圧を考えないといけないということでしょうね・・・
新設工場室圧で、あるゼネコンが出してきたデータですが・・・・
室圧 10Pa 加圧風量=部屋容積      
室圧  5Pa 加圧風量=部屋容積*0.5
室圧 15Pa 加圧風量=部屋容積*1.5
どのような根拠でこのような計算になるのでしょうか?
もしご存知でしたらご教示願います。
(私は、いんちきではないか?と思っているのですが・・・)

>考え方は以下の過去ログを参考になさって下さい。
この後、下記ログも参考にさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
>http://www.setsubi-forum.jp/cgi-bin/c-board/data/design/log/tree_1702.htm
>http://www.setsubi-forum.jp/cgi-bin/c-board/data/design/log/tree_1502.htm

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:室内圧力  ■名前 : kojima  ■日付 : 08/5/13(火) 12:17  -------------------------------------------------------------------------
   >新設工場室圧で、あるゼネコンが出してきたデータですが・・・・
>室圧 10Pa 加圧風量=部屋容積      
>室圧  5Pa 加圧風量=部屋容積*0.5
>室圧 15Pa 加圧風量=部屋容積*1.5
>どのような根拠でこのような計算になるのでしょうか?
>もしご存知でしたらご教示願います。
>(私は、いんちきではないか?と思っているのですが・・・)

空気の圧縮と膨張のことではないかと?

部屋容積*0.5の空気量が 部屋容積まで膨張すれば5Pa
部屋容積*1.5の空気量が 部屋容積まで圧縮すれば15Pa

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:室内圧力  ■名前 : こてつ  ■日付 : 08/5/13(火) 12:43  -------------------------------------------------------------------------
   追記修正をしようと思ったら返信を頂いてしまいました。

(追記)

>一部それらしいものを書いてあるものがあるのですが、部屋容積*0.1〜0.7程度と非常に大きい係数であり、実際に使用するとなると、少しためらうような+の加圧風量増加になります。

私の知っているのは、空気清浄ハンドブックに記載されている「DOEのホットセルなどに対する設計指針例」にある「使用漏えい率:非気密性1.0vol%/min」→0.6回/hです。

これとほぼ合っているので、0.1〜0.7程度はあながち大きいとは言えません。
なお、ホットセルは原子力施設の汚染が高いエリアのことで、RC造で壁が非常に厚い部屋です。

通常の工場はこれより気密性は劣ると思います。

室圧を10Pa程度に保つのに、自動制御による室内圧力制御を入れるかどうかでも考え方が変わります。

自動制御を入れる場合は、給気量・排気量の風量収支(設計風量)を等しくしておき、室内圧力は制御ダンパの開度調整により設定します。

自動制御ではなく、手動ダンパによる場合は前述の圧力バランス計算を行う必要があります。

>実用的な換気回数

熱負荷計算上はクラック法が実用的ではない(同意) → 圧力計算では逆で、換気回数法が実用的でない と思います。これらは計算の目的により正しかったり逆になったりします。

>あるゼネコンが出してきたデータ

実測データかどうかわかりませんが、根拠を類推することはできそうもない値と思います。

・・・“思考停止”

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:室内圧力  ■名前 : KF  ■日付 : 08/5/13(火) 13:45  -------------------------------------------------------------------------
   kojimaさん、こてつさん回答ありがとうございます。
kojimaさん
エアの圧縮、膨張とすると膨大な圧力変化になりますので(ボイルシャルルの法則)、圧縮説は??と思います。

>熱負荷計算上はクラック法が実用的ではない(同意) → 圧力計算では逆で、換気回数法が実用的でない と思います。これらは計算の目的により正しかったり逆になったりします。
確かにこの本に出ているのは、熱負荷計算上での説明です。指摘参考になります。ホットセルの値も参考になります。感謝!!
制御について
省エネという観点もありますので、最小換気で陽圧を確保するということで、制御無での計算値として考えています。実用上は必要に応じて、外気排気のバランスをインバータ制御で行います。
>>あるゼネコンが出してきたデータ
>
>実測データかどうかわかりませんが、根拠を類推することはできそうもない値と思います。
私の乏しい知識からも、そのように思います。専門家が言われるのでしたらなおさらですね。
また、値は実測ではなく、設計仕様書です。結果などは以下のとおり。
1)5Paは、荷捌き室で入り口の開閉頻度の多いところであり、特に圧力を気に  する必要の無いところです。もし機密が良い部屋ならば、陰圧になる加圧風量   だと思っています。気にならないところなので、測定も特にやってません。
2)10Paの部屋について
  1Fに付いては、10Paの陽圧が得られています。しかし2Fは5Pa以下  であり、フィルタに汚れがたまると零です。
  1Fは、天井と2Fの床でしっかりと密閉状態ですので、陽圧になりやすいも   のと思われます。それに対して、2Fは天井、屋根からのエア抜けがあるの   で、ゼネコンの加圧風量では陽圧を保てないものと思います。
   壁は、窓の無い構造ですので漏れは非常に少ないものと思われます。
3)15Paでは、大きな加圧風量ですので少々の漏れがあっても、室圧の確保は   容易だと思います。そのためにあまり気にしていませんでした。
   当然15Pa確保されています。
いずれにしても、計算根拠が???で困っています。
こんな設計をされると、10Paの場合などのように困る場合が出てくると思っています。
このままでは、納得できませんのでゼネコンに対して、計算根拠の説明を依頼するつもりです。
もし回答が来ましたら、ご報告させていただきたいと思います。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:室内圧力  ■名前 : u7  ■日付 : 08/5/13(火) 17:15  -------------------------------------------------------------------------
   どっかの過去ログにもありましたが、これで計算するしかないでしょう

Q=αA・√(2/ρΔP)*3600

Q:風量[CMH]
αA:有効開口面積[m2]
ρ:空気比重1.2[kg/m3]
ΔP:室内外差圧[Pa]

第2種換気でしょうから、αAは、各種自然排気口と躯体隙間量の合計です。

一番の問題は、躯体隙間量ですね。
近年のマンションレベルで、0.5cm2/床面積くらいです。

その他は、建築物の総合防火設計法の数値が引用されることが多いですが、比較的新しい実測データなんかでもあまり変わっていません。

EV扉        0.01000    u/u
防火扉片開    0.01000    u/u
防火扉両開    0.00400    u/u
建物内扉        0.00450    u/u
防煙シャター        0.00050    u/u
防火シャッター        0.00550    u/u
防火ダンパー    0.01300    u/u
階段内部        0.20000    u/u
外壁        0.00160    u/u
床        0.00086    u/u
階段躯体        0.00011    u/u
エレベーターシャフトの躯体        0.00054    u/u
扉開放時の開口部        0.70000    u/u

過去ログでは室内差圧に関して指針はないとなっていますが、避難上は50Paを限度として、通常は20Pa未満が推奨されています。

隙間の設定でけっこう誤差がでるでしょうから、あとは風量をどれくらいふかすかですが・・・

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:室内圧力  ■名前 : KF  ■日付 : 08/5/14(水) 8:44  -------------------------------------------------------------------------
   アドバイスありがとうございます。
>第2種換気でしょうから、αAは、各種自然排気口と躯体隙間量の合計です。
第1種換気ですので、給気量=隙間風量+部屋容積+排気風量=加圧風量+排気風量の関係にするつもりです。

>近年のマンションレベルで、0.5cm2/床面積くらいです。
いま問題にしているのは、工場設備についてですが、その方面の資料は無いのでしょうか?
建物で大きな隙間風量になると予想される、窓(アルミサッシ)や、天井部分からの漏れ量などがあると、非常に助かるのですが。
建物はコンクリート建てではなく、鉄板塗装の屋根つき建物で天井部には空調ダクト、電源ケーブルなどが通っています(穴はパテで塞いであります)。当然点検口もついています(普通の工場建物)。
壁は、窓をつぶして密閉状態にしてあるので、漏れは小さいと思っているのですが、天井部をどの程度に見積もるのか不明です。
もしそのあたりの数値がありましたらお願いします。
既述のように、加圧風量に隙間風量が加味されていないような仕様書が出てきて、テスト時に陽圧が出なくて困ります。このために加圧風量にどの程度の風量増加を見込めばよいかの、目安にしたいと思います。
検討した風量増加でいままでのような不具合は事前に防止できると思っています。
差圧により、漏れ係数が変化するとのことですが、通常私が利用するのは実用に耐えるくらいの数値でかまわないと思っています。実用上は、制御による余裕を持たせるつもりですので・・・
再度アドバイスいただけるとありがたいのですが・・・

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:室内圧力  ■名前 : こてつ  ■日付 : 08/5/14(水) 12:11  -------------------------------------------------------------------------
   既存建物なのであれば、実測するのが手っとり早く確実ですよ。

http://www.konasapporo.co.jp/Venti/VentiTest/SK001/SK001.htm

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:室内圧力  ■名前 : u7  ■日付 : 08/5/14(水) 12:38  -------------------------------------------------------------------------
   論文を調べれば、多少は出てくるでしょうが、当てになりませんし、はっきり言って工場自体は皆無です。(ピンキリの幅が大きすぎる)

サッシなんかは、探せばでてきますが、私も実測をお勧めします。

RCでないのであれば、壁なんかも結構スカスカだと思いますよ。


簡単に言えば、室内外差圧をある程度出せる換気設備が既存であれば、風量と差圧を実測すれば、隙間量がでますよね?

既存で換気設備がないことはないでしょうが、差圧がどの程度だせるかです…


ちなみに、こてつさんの書かれているトレーサーガス法は、換気量は出せますが、隙間量は出せません。
気密測定器というのもありますが、住宅用です。

9.8Paの差圧をかけて風量から隙間量を算定するというのが正しいやり方で、JISにもなっています。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:室内圧力  ■名前 : KF  ■日付 : 08/5/15(木) 12:33  -------------------------------------------------------------------------
   こてつさん、u7さんありがとうございました。
おかげさまで、室内圧力についての考え方わかりました。
今後もよろしくお願いします。

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