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20790) 施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/6(日) 13:58

20793) Re:施設のブレーカーについて 銀河 20/12/8(火) 13:50
20794) Re:施設のブレーカーについて デンスイ 20/12/8(火) 17:14
20795) Re:施設のブレーカーについて きりん 20/12/10(木) 8:11
20799) Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/11(金) 9:25
20801) Re:施設のブレーカーについて 銀河 20/12/11(金) 10:06
20802) Re:施設のブレーカーについて 銀河 20/12/11(金) 11:06
20806) Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/13(日) 3:49

20793) Re:施設のブレーカーについて
 銀河  - 20/12/8(火) 13:50 -
  
「動力機器」が200Vの三相の電動機負荷で直入で起動できると仮定します。
30Aにしてほしいという要求はトリップ値のことだと推定します。
200Vの三相誘導電動機で直入起動ならば30Aの適応は3.7kwだと思われます。
保護のMCCBから電線長でせいぜい数m以内と仮定します。
この場合は電線サイズがIV換算でで3.5Sqが 常識的な選択です。

これに50Aトリップが保護になっていた場合、3.5Sqの短絡電流の保護は
厳しいです。
50Aトリップだと8Sqは保護できるが、 5.5Sqが保護できるか微妙なところです。
メーカー資料では5.5Sq保護できる領域ですが、5.5Sq以下では安全を見て
ダメだという盤メーカーもあります。

よって、電線の短絡保護の観点から30Aの要求があれば電線サイズを確認して、
50Aから30Aにするのは正しい判断だと思います。

施工上の問題ですが、現状の50Aと同じフレームの30ATを用意すれば
取付変更もなく、一次側の電線サイズもそのままでよいと思います。

50Aの下位にBOXを設けて直列に30Aを設ける手もあります。
まず、電線の種類とサイズと電線長を確認しましょう。
それと負荷の種類と容量の確認は必須です。
また動力負荷の保護は過電流保護が必須ですので、客先側に
電磁開閉器などの過電流保護がされているかも要確認です。
引用あり
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20794) Re:施設のブレーカーについて
 デンスイ  - 20/12/8(火) 17:14 -
  
流石のご回答に敬服するばかりです。

質問者になりかわり御礼申し上げます。
引用あり
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20795) Re:施設のブレーカーについて
 きりん  - 20/12/10(木) 8:11 -
  
私も同感です。
引用あり
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20799) Re:施設のブレーカーについて
 片鼻がいつも詰まってる  - 20/12/11(金) 9:25 -
  
回答ありがとうございます。

返事が遅れてしまいすいません。
上記で回答したとおり、動力機器はクボタの精米機(所要動力2.2kw)が付いていました。

銀河さんが回答して頂いたように、現場では50ATのケースブレーカーの二次側に30ATのケースブレーカーが取り付けられており、問題なく稼働していました。

勉強不足で、わからないところがあるのですが、50ATのケースブレーカーの二次側に3.5sqの電線で動力機器が接続されている場合、動力機器で不具合があって、異常な電流が流れたときに、50TAではトリップが起きず、3.5sqの電線が焼けてしまう可能性があるという考えで宜しいんでしょうか?

機器自体に保護装置(過電流保護装置など)が付いていた場合は保護装置が働いた段階で、電流が流れなくなると考えれば、50ATのケースブレーカーに3.5sqの電線で動力機器を接続していいということにはなりませんか?
引用あり
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20801) Re:施設のブレーカーについて
 銀河  - 20/12/11(金) 10:06 -
  
>勉強不足で、わからないところがあるのですが、50ATのケースブレーカーの
>二次側に3.5sqの電線で動力機器が接続されている場合、
>動力機器で不具合があって、異常な電流が流れたときに
>50TAではトリップが起きず、3.5sqの電線が焼けてしまう
>可能性があるという考えで宜しいんでしょうか?

動力負荷に不具合が起きて・・・という表現は正確ではないので、
私の解釈を述べます。不具合の状態ですが、負荷が重すぎて電動機が
過負荷状態になり、電流値がジワジワと増えた場合は、過電流保護装置
(一般には電磁開閉器のサーマルスイッチ)が動作し、電磁接触器を開放して
負荷への電流を遮断します。この電流値は、せいぜい全負荷電流の
数倍以内です。三相の200V 2.2kWでは全負荷電流は10A以下なので、
12A程度が数分間続くと、サーマルのバイメタルが温まりスイッチを
動かします。そのスイッチで電磁接触器を開放します。
たとえばIVの3.5Sqの許容電流は周囲温度が40℃ならば余裕を見て25A程度は
連続して流して問題になりません。
この過負荷電流は3.5Sqの電線の電流容量からすれば、まだ問題にならないうちに、
電流を遮断して電線を損傷から守れます。このくらいの電流値なら電動機も焼損する前に保護できるかもしれません。そのために電磁開閉器を用いています。

>機器自体に保護装置(過電流保護装置など)が付いていた場合は保護装置が働いた
>段階で、電流が流れなくなると考えれば、50ATのケースブレーカーに
>3.5sqの電線で動力機器を接続していいということにはなりませんか?

MCCBは電路(≒電線)を守る機器で、動力負荷(電動機)を守るものではありません。
電動機を守るのは電磁開閉器などの過負荷保護装置です。
MCCBは電路が短絡などで数千A程度の電流が流れた場合に電線が焼損するのを
防ぐ機器です。過負荷の電流から電線を守るためではありません。

短絡電流は電源の変圧器の容量や電線の長さ、太さで大体が決まります。
3.5Sqの電線を短絡電流から守るには50AのMCCBの遮断特性では焼損から守れないのです。
もっと早く小さい短絡電流のうちに遮断できるような特性のMCCBを用意する必要があります。
50ATのMCCBで守れる電線は最低でも5.5Sqで、できれば8Sqでなければなりません。
これはMCCBの遮断特性からくるもので、短絡電流から保護すべき電線サイズに合わせて
MCCBのフレームやトリップ値を選定します。
短絡電流と過負荷電流は性質が違うものです。過負荷電流には電磁開閉器で対応し、
電動機を守ります。短絡電流のような数千Aの事故電流にはMCCBの遮断特性で電路守ります。

MCCBの中には過負荷保護もできるモータブレーカーもあります。
電動機の容量に見合ったものを選びます。
引用あり
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20802) Re:施設のブレーカーについて
 銀河  - 20/12/11(金) 11:06 -
  
自分で書いて、どうも意を尽くしていない気がして補足をしたいです。

そそもそもMCCBは負荷を保護する機器ではない。電路を保護するのが
目的の機器です。これを誤ると、過負荷保護装置が働けば電流が流れなくなるので、
50ATのMCCBに3.5Sqを接続してもよいのではないかと、思いたくなるのでしょう。
しかし、電路には短絡事故が起きる可能性があります。
短絡事故の場合は負荷電流とは比べ物にならない電流が流れます。
この大電流で電線の絶縁被覆が溶けて電路は使い物にならなくなるし、
ジュール熱で、他の電線や建物を焼くかもしれません。
ですから、短絡電流から電路を守らなくてはなりません。

電線の被覆は非常に熱に弱く、短い時間で短絡電流を遮断しないと
再投入に使えなくなります。
よって、電線の被覆の熱性能とMCCBには短絡電流から電線を守れる特性曲線から
トリップ値が決まっています。
このトリップ値で保護できる電線サイズが決まります。
MCCBのトリップ値は負荷の過負荷電流よりも短絡電流の遮断に
重きをおいた設定になっています。
あくまで、MCCBは電路の保護が目的で、その特性から短絡電流から
守れる電線のサイズが決まります。よって、大きいトリップ値に
細い電線を接続してはいけません。

ちなみに30Aでは3.5Sq以上の電線が守れます。
50Aでは5.5 できれば8Sq以上が守れます。
75Aでは14Sq できれば22Sq以上が 守れる選定です。 

どうも狭い記事スペースにシコシュコ書いていると、
意を尽くせません。もっと詳しく書きたいけど、このくらいにします。
わかりますか?
引用あり
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20806) Re:施設のブレーカーについて
 片鼻がいつも詰まってる  - 20/12/13(日) 3:49 -
  
返信が遅くなってしまいすいません。
何となくですが、理解できた気がします。
「MCCBは負荷を保護する機器ではない。電路を保護するのが目的の機器です」というのが、ストンときた感じです。

細かく説明して頂き本当にありがとうございます。
とても勉強になりました。
引用あり
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