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20790) 施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/6(日) 13:58

20805) Re:施設のブレーカーについて 銀河 20/12/12(土) 13:30
20808) Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/13(日) 4:47
20809) Re:施設のブレーカーについて 銀河 20/12/13(日) 9:02
20810) Re:施設のブレーカーについて 片鼻がいつも詰まってる 20/12/13(日) 15:33

20805) Re:施設のブレーカーについて
 銀河  - 20/12/12(土) 13:30 -
  
必ずしも電磁開閉器より下流側で事故が起きるわけではありません。
一番多い事象は、装置の負荷が過大になって、電動機に過負荷電流が
流れることです。
この場合は過負荷継電器とか過電流継電器が検出し、
電磁接触器を開放します。この場合は電磁開閉器の下流でしかおきません。

深刻なのは負荷への電線(ケーブルかも)がMCCBから電磁開閉器の間で
短絡事故を起こすことです。もちろん電磁開閉器の下流でも同じように
短絡事故は起きまづ。起きる原因は電線がフオークリフトなどで
ひっかけられたとか、誤って生きている電線をペンチなどで切ってしまうときに
短絡しゅると、電線がなにかに巻き込まれるとか、つぶされるとか・・・
ありとあらゆる考えられる事故が起きます。電線管に入れて保護していても
起きるときは起きます。

そのときMCCBが数千Aの短絡電流を電線が焼損する前に
遮断します。(設計や施工が正しければですが・・)
電磁開閉器の下流で短絡が起きると電磁開閉器は焼損するでしょう。
接点が溶着する程度ではすまないことがままあります。
真っ黒になって開閉器の半分は吹き飛んでいるなんてことがあります。

MCCBの責務は短絡電流から電路を守ることです。内部機構はうまくできていて、
短絡電流以外でもトリップ値の数倍の電流を時限で切断する機能もあります。

電源の変圧器に近いほど、短絡電流が大きくなるので、MCCBの遮断できる
性能も考えなければなりません。
一般的には変圧器から遠ければ5KAを遮断できればよいように思います。
経済的な設計では2.5kAの遮断電流の製品が選ばれます。
これは盤の中に主幹のMCCBが有って、その下位で使うときに、主幹と
協調して短絡電流を遮断する ように考えてあるからです。
上位に性能のよいMCCBが有れば経済的な選択もできるということです。

過負荷継電器は負荷の保護がもくてきです。
MCCBは電路の保護が目的です。
引用あり
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20808) Re:施設のブレーカーについて
 片鼻がいつも詰まってる  - 20/12/13(日) 4:47 -
  
>必ずしも電磁開閉器より下流側で事故が起きるわけではありません。
>一番多い事象は、装置の負荷が過大になって、電動機に過負荷電流が
>流れることです。
>この場合は過負荷継電器とか過電流継電器が検出し、
>電磁接触器を開放します。この場合は電磁開閉器の下流でしかおきません。
>
>深刻なのは負荷への電線(ケーブルかも)がMCCBから電磁開閉器の間で
>短絡事故を起こすことです。もちろん電磁開閉器の下流でも同じように
>短絡事故は起きまづ。起きる原因は電線がフオークリフトなどで
>ひっかけられたとか、誤って生きている電線をペンチなどで切ってしまうときに
>短絡しゅると、電線がなにかに巻き込まれるとか、つぶされるとか・・・
>ありとあらゆる考えられる事故が起きます。電線管に入れて保護していても
>起きるときは起きます。


確かに、言われてみると短絡事故になりそうな要因はたくさんありますね。
起きてしまう可能性はあると想定していかないといけないですね。


>一般的には変圧器から遠ければ5KAを遮断できればよいように思います。
>経済的な設計では2.5kAの遮断電流の製品が選ばれます。
>これは盤の中に主幹のMCCBが有って、その下位で使うときに、主幹と
>協調して短絡電流を遮断する ように考えてあるからです。
>上位に性能のよいMCCBが有れば経済的な選択もできるということです。

すいません、ここがよくわからなくて…
5kAとか2.5kAってめちゃくちゃ大きい電流ですよね?
2.5kAの遮断電流の製品とは?


>過負荷継電器は負荷の保護がもくてきです。
>MCCBは電路の保護が目的です。

これが一番シンプルで理解しやすい言葉でした。
ありがとうございます。
引用あり
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20809) Re:施設のブレーカーについて
 銀河  - 20/12/13(日) 9:02 -
  
>5kAとか2.5kAってめちゃくちゃ大きい電流ですよね?
>2.5kAの遮断電流の製品とは?

短絡時の電流としては数キロAはめちゃめちゃ大きい電流ではありません。

電路の短絡事故の場合、電源の変圧器の容量と短絡点までの電線の抵抗で
短絡電流が推定されます。
この短絡電流は変圧器が大きいほど、電路の抵抗が小さいほど大きくなります。
例えば200Vの100kVAの変圧器では3.5Sqの電線では、8mほどのところで3000A(3kA)が流れると推定されます。
そうすると、ここに設置するMCCBは3kAを遮断できる製品を選択しなければなりません。
もし遮断容量が不足したばあい、電線は焼損し、再投入には耐えません。
しかもMCCBは破壊するでしょう。
ここには5kA遮断できる製品を選択しなければ、設備のゼロ投資になります。
お金をかけてMCCBを設置して、電線を敷設したのに、事故時に約に立たないわけです。

例えば三菱電機のMCCBですと、一番経済的な製品は2.5kAのモノがあります。
だいたいこれが最低ランクです。
1.5kAのモノもありますが、用途が限定です。住宅用とかです。

その上は5kA、その上は7.5kA とシリーズ化されています。

参考にすべき「内線規程」では変圧器の容量とMCCBの定格電流により、遮断容量を決めています。

バンク容量100kVA以下の変圧器から供給される電路で、定格電流30A以下のものは1500A、
30Aを超えるもの2500Aとなっています。                
                                                        
バンク容量100kVA超過300kVA以下の変圧器から供給される電路では、
30A以下のものは2500A、30Aを超えるものは5000Aとなっています。

MCCBでは200V級ではいちばん経済的な製品で2.5kAのモノが主流です。
盤の場合、主幹に遮断容量の大きいMCCBがあれば協調を勘案して
分岐には2.5kAの製品を選択することが多いです。
(ちゃんと計算した上でのことですが)

変圧器から遠くて電線が細い場合はだいたい2.5kAで足りるようですが、
計算してから選びます。

MCCBを選択する場合には電線に対して遮断容量が不足していないことを
確認するのが絶対条件です。
電動機の容量や起動特性だけで選択するのは間違いです。

この掲示板は設備屋さんの掲示板なので、これ以上の説明は電気が専門の
計盤で説明を求めた方が、より詳しい説明が得られるでしょう・
ちなみに私(銀河)は電気屋(盤屋)でした。
(半世紀ほど盤の設計や電気工事をしていましたが定年で引退しました)
1級電気設備施工管理者、1級管工事施工管理者を取得していますので、
電気と設備の経験があります。
電気が専門でない技術者に、すこしでもお役に立てばと思い、
電気にかんする質問にはお答えしようと思います。
ミスタイプや誤字・脱字があったら年寄りですのでご容赦ください。
引用あり
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20810) Re:施設のブレーカーについて
 片鼻がいつも詰まってる  - 20/12/13(日) 15:33 -
  
銀河さん本当にわかりやすく説明して頂きありがとうございます。
遮断容量の件は、回答を見たあと、また自分で調べてある程度理解することができました。
私が勉強不足なところがあり、また理解が遅いため、次々と質問をしてしまい、申し訳ありませんでした。
ここでいろいろ勉強させて頂きました。
私、現在設計事務所に所属しており、主に設備全般の監理をしております。
設備設計図を一から描き上げることがあまりなく、協力設計事務所から上がってきた図面をチェック(主に設備配置、使用器具の確認等)し、現場で図面通りになっているかということを業務としています。
なので、細かい専門的なところになってくると、知識不足が露呈してしまいます。
私も一級電気施工管理技士の資格を取得していますが、銀河さんと比べるとあまりの知識不足に、恥ずかしくなってしまいます(笑)
建築設備士の資格取得のために、現在勉強をしているところなので、資格のための勉強だけでなく、ちゃんと本質的な勉強もしていこうと思いました。

また、設備の事でわからないことがあればここで質問させて頂くと思います。

本当にありがとうございました。
引用あり
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